CCJを陰ながら応援していただき、取材先も多数ご紹介いただいた大石博士。
時代は変わり、国鉄からJRへと分割民営化されました。

その時に、劇的なリストラの風景を見たという大石博士。

ご自身はJRに残り、新設された鉄道総合技術研究所で研究専門官を3年務めます。

そして、定年まではまだまだ時間もあった50歳の時に第2の人生を考えられ
慰留を振り切って、大学で教鞭をとる道へと進まれます。

移られた神奈川大学では新設される理学部で教授になり
専門である「高分子材料」は基より、様々なことを行ったそう。

博士ご自身は工学部工学化学科を出られていますが
教鞭をとったのは理学部化学科。

この2つの大きな違いや、独特の教育方法など
「学生に対しては厳しかった」と自ら言われるような
大学時代のあれこれをお聞きしました。

【大石 不二夫 氏】

1940年東京府東京市小石川区(現・東京都文京区)生まれ。1963年東京都立大学 (1949-2011)工学部工業化学科卒

1963年国鉄本社採用後、国鉄鉄道技術研究所に23年間(有機化学ユニットリーダー)。
JRへの改革後、(財)鉄道総合技術研究所に3年間(理事長直属の主幹研究員)。

高分子材料特にプラスチック・ゴム・複合材料の劣化究明・耐久性評価・寿命予測を研究しつつ、“東北・上越新幹線・埼京線”等へ「弾性マクラギ」等を応用開発し、高分子材料を鉄道材料として確立させた。
同時に“リニアモーターカー”の開発に初期から参加し、“極低温断熱・荷重支持材”“超軽量構体”“緊急・補助用ゴムタイヤ”等を開発。

1990年神奈川大学理学部(後に大学院兼)教授に就任。
高分子材料に関する、おもに産学連携の研究と実学教育に20年間従事し、総勢192名の卒研生と33名の大学院生を世に出した。
その間、大企業・専門企業・ベンチャー企業等100社あまりの受託研究を主に、開発支援・用途開拓も進め現在に至る。

2010年、神奈川大学名誉教授に就任。
帝京大学にエコビジネスコースを提案し、同年教授に就任、環境科学と環境ビジネスの教育に携わってきた。

これまで学会発表約320回、学術論文約110報、著書約25冊。

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